2022年10月25日のやりとり①

張大石様

過日はメールをありがとうございました。張様のご研究に対する情熱の一端に触れさせていただきました。

早速、張様のメール内容につき、現在一緒に活動している仲間に伝えたところ大変興味を示していました。

2点ほど、お尋ねしたいことがございます。

1点目は、日和田山に関わるデイダラボッチの伝説につき、張様は何かご存じでしょうか。現在われわれが優先的に進めている、遠足のため高麗ことに日和田山へやってくる小学生(3~4年生)を対象とした紙媒体のマップに日和田山に関わる要素を盛り込みたいと考えており、その一環でデイダラボッチは面白そうだ、ということです。

2点目は、上記の話に関わり、張様にお話しをうかがう機会が持てないだろうかということです。今のところボランティアベースの任意のグループですので、十分な御礼を差し上げることはできませんが、『武蔵野樹林』に掲載された内容を拝見し、皆が興味を示しています。

我々はもともと、博物館を持たない日高市にバーチャルミュージアムをつくったらどうか、という私の提案に関心をもった数人のグループで、色々な話合いを進めてゆくうちに、有効に活用ができて日高市の良さが伝わる手段として1点目にあげたマップの作製に取り掛かり始めました。しかしながら、日高市の特徴を紹介する「場」の作製の価値は皆が共有しており、マップ作製と活用の後は、改めて広範な表現をしてゆきたいと思っています。そのために、張様が調査研究されている 地形地質と伝説や人々の暮らし といった一見無関係に見えるものの関係性も理解したいと考えております。そうした意味から張様のご研究は我々の現在の欲求にピッタリであると思います。お忙しいと存じますし、組織の一員でもいらっしゃいますので、私共の勝手な設定を申し上げる前に、張様のほうで、もしお受けいただけるようなら、どのような形式なら可能かお示しいただければ幸いです。

お忙しいところ申し訳ありませんが、よろしくご教示ください。

高麗文康

2022年10月25日のやりとり②

高麗文康 様

「博物館を持たない日高市にバーチャルミュージアムを!」 というアイデアはとても素晴らしいです。そしてバーチャルミュージアムは個人的にも興味をもっていたテーマでした。行政主体の「箱もの」ありきの既存の博物館の在り方は、財政の厳しい地域の実情やIT・デジタル化の時代の流れにも合わず、抜本的に考え直す時期に来ていると言えます。過疎化や超高齢化がすすむ厳しい地域の現状だからこそ、これまでの既成概念にとらわれない新しい可能性を創造していくことが肝心だ、という皆様の意気込みが感じられます。

さて、日和田山をめぐるデイダラボッチの伝承をどう活かすのか。すこしふわふわ感のあるテーマなのは否めませんが、しかし秩父山系ならではの、高麗郷ならではの強みがあります。それを生かせば勝算=地域文化振興の起爆財の可能性は大いにあると思います。いわゆるジオパークとエコツーリズムを融合したストーリー・テルリング(物語)にデイダラボッチをうまく活用すれば、それこそ全国や関東地方のデイダラボッチ文化ネットワークや、巨人伝承の国際フォーラム構想など、さまざまな面白い展開も可能になるのではないでしょうか。

というわけで、せっかくこのテーマを介してことを進めるにあたっては、事前に皆様と共有したい話がいくつかございますので、とりあえず一度打ち合わせの時間を設けさせて頂ければ有難いと思います。

*打ち合わせについては、思いが熱いうちにということで、

11月12日(土)、13日(日)のいずれかに高麗神社に伺いたいと思いますが、

ご都合如何でしょうか。

2022年11月13日のやりとり①

張大石様

本日は、貴重なお時間を拝借いたしまして、興味深いお話しをお聞きすることができました。本当にありがとうございました。

当初の私共の要請以上に深く広い内容をご提示いただきましたことに感謝申し上げます。

今後、私共が当面考えている小学3~4年生を対象とした地図作りにおきましても、作業の過程で改めてお尋ねをすることがあるかと存じます。その折にはどうぞ、よろしくお願いいたします。

その件とは、別件で本日ご依頼申し上げました高麗神社主催「渡来人の里フォーラム」講師の件もよろしくご検討ください。

日時は2023年6月中の4日、11日、18日(いずれも日曜日)のいずれかと考えております。些少ですが講師料も考えております。

内容といたしましては、「地域づくり」を基本概念に掲げていることを鑑みて、「武蔵野大地とそこに住む人々が秘めた可能性」というようなテーマで張さんが思うところを思う存分お話しいただけたら良いかな、と考えています。地勢、歴史、文化、生活といった一見バラバラな概念を一つに結び付ける本日のようなお話しを縦横無尽に展開していただければ、楽しいお話になるかと存じます。

講演時間は一時間ほどで、休憩後、言い足りなかったところの補足や、聴衆の質問に対する応えを含め、私とトークセッションを一時間弱位していただこうと考えております。

今のところ、ざっくりとした内容ですがお受けいただける、ということになりましたら、改めてお伺いし詳細を詰めたいと存じておりすので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

高麗神社宮司 高麗文康

2022年11月13日のやりとり②

高麗様。

本日は誠にありがとうございました。

地図づくりなどを通して、子供達が地域文化に誇りを持って次世代を担っていける

事となれば、こちらこそこれとない光栄に思えます。

里フォーラムの件につきましても、せいっぱい御協力して行きたい所存です。

日程など皆様の御都合に合わせられると思いますので、何なりと

お決めになって宜しいかと思います。

それにしても大樹さんは素晴らしい方:宝ですね。

CAWAZに案内して頂いた後に飯能駅まで送ってくださったので

短い時間でしたが、話し合いができて良かったですし、

感じる事も多く、今後の展開がすごく楽しみにです。

同行した伊達もかなり手ごたえを感じていた様子でして、

地域文化振興事業の良いモデルになるとの話しでした。

これからも益々ご縁が深まることを心からお祈りしたします。

張 拝。

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